2019/11/11 02:06
稲穂の宮の締めくくりが、「伍・イナリ」。トリイを鍵とするなら、イナリは鍵穴。あるいは、イナリがこの宮全体の鍵であると解釈できる。稲穂の宮のキーパーソン。この宮における新しい可能性を司る。
イナリ(稲荷神)は、お稲荷さんと呼ばれ親しまれ、神社の摂社、末社も含めると膨大な社がある。白狐の姿でも表されることからお狐さんとも。稲の神、農業の神として知られ、実りの象徴として、稲穂のスートの主要人物。伍・イナリのカードからは安倍晴明がイメージできるだろう。いわずと知れた日本史上最も有名な陰陽師だが、彼の母親は葛の葉と呼ばれる伝説の白狐で、このカードは半妖の姿で描かれている。これは、和の魔術師としての陰陽師であることを表し、西洋タロットの『教皇』に対応、父性的な厳然とした力で導く者。
陰陽のバランスを安定させ、夫婦、家族といった、与えられている最も身近なグラウンドは、強い信頼関係によって固められ、すべての基礎となる。