ヤマトは日本国の古称「大和」「倭」として知られた。このカードのモデルは「日本武尊（ヤマトタケルノミコト）」で、神話上の英雄として有名。光る剣を右手に、左手に兎を抱え守る。兎は日本女性の象徴。八咫烏を胸に、波から鯉が飛び跳ねる。守られていることに満たされた兎の表情と、雄々しいヤマトの姿にブレはなく、荒波の中にあっても、すでに勝算があることを感じさせる。「ますらお」とでも言うべきか。勇ましさと勝利と出世の象徴。

龍の変容前の姿としての鯉は、彼の大きな飛躍と成長を暗示し、八咫烏は先導者であることを意味する。また波に見え隠れしている車輪は、西洋タロットの戦車のカードに対応するなら戦車の車輪であり、また一方で『コノハナ』の運命の「輪」とのつながりも表している。幸運の『コノハナ』は、このヤマトの覚悟に裏付けられている。まさに今、決断の時。別の角度から見れば、ここでリスクを負う覚悟なければ、コノハナの幸運にはつながらない。