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京都タロット宙のメサージュ< 奇想庵

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京都タロット宙のメサージュ< 奇想庵

2019/11/11 02:21

鏡の宮内で『ハタ』と対のカードとして『カモ』がある。ハタでは秦氏との関連を述べたように、カモも古代の京の豪族、賀茂建角身命(カモタケツヌミノミコト)を祖とする賀茂氏が浮かぶ。神武天皇を先導した八咫烏と同一視され、上賀茂と下鴨の両社の祖神。

『カモ』は22枚のカードの中で、最も「あの世」的な静けさを感じさせる。天上人が浮かぶ静かな泉。蓮の花。番(つがい)の鴨。それは誕生を待つ者の住む世界のよう。池に刺さった丹塗りの矢は上賀茂神社の祭神、賀茂別雷大神 (カモワケイカヅチノオオカミ)のシンボルで、母神の玉依姫が矢を枕元に突き立てて眠ったところ身籠ったとされることから、天上の神との交わりを暗喩する。つまり『カモ』とは別次元との融合による、全く新しい世界の現れを待つ状態である。2羽の鴨は、賀茂氏を表すと同時に、聖なる結婚を象徴する。また聖鳥ガルーダを彷彿とさせる天上人は、八咫烏も浮かび上がらせる。変容を直接見ると…アダシノの不安の下で、あるいはイドの中で進行する真実の変容のようすが、このカモに現れているのである。